皆さんこんにちは。さっちゃえです。
薬局経験20年程度の現役薬剤師です。
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今回のテーマは「小児用量まとめ③:第1世代抗ヒスタミン薬」になります。
小児薬量量まとめ①は第2世代抗ヒスタミン薬、まとめ②は抗アレルギー薬になりますので、ぜひご覧ください。
それでは今回の目次です。
はじめに
第1世代抗ヒスタミン薬は成人よりも小児でよく処方されますよね。
小児用量をまとめておきたいです。
そうですね。では今回は第1世代抗ヒスタミン薬をまとめましょう。
今回の記事の目的は
★第1世代抗ヒスタミン薬の小児用量を知る。
になります。
小児薬用量一覧
今回取り上げる第1世代抗ヒスタミン薬の抽出条件は以下となります。
- 第1世代抗ヒスタミン薬の中でアレルギー性疾患(アレルギー性鼻炎、蕁麻疹等)の小児用量設定がある。
ポララミンは添付文書には小児用量の記載はありませんが、メーカーHPの参考資料を元に作成しました。
タベジール散とペリアクチン散は小児用量の記載はありませんが、それぞれシロップの小児用量に準じて作成しました。 - 内服のみを対象とする。
セレスタミン配合や幼児用PLといった配合剤も含めました。
先発薬名 | 成分名 (一部) | 小児剤形 ・含量 ※Sy:シロップ ※DS:ドライシロップ | 服用 回数 | 体重1kg当たり1日量 製剤量(成分量) | 年 齢 別 1 日 量 製剤量(成分量) | ||||||||||||||
6か月 | 1歳 | 2歳 | 3歳 | 4歳 | 5歳 | 6歳 | 7歳 | 8歳 | 9歳 | 10歳 | 11歳 | 12歳 | 13歳 | 14歳 | |||||
タベジール | クレマスチン | Sy0.01% | 2 | 4mL(0.4㎎) | 5mL(0.5㎎) | 7mL(0.7㎎) | 10mL(1㎎) | 13mL(13㎎) | |||||||||||
散0.1% | 2 | 0.4g(0.4㎎) | 0.5g(0.5㎎) | 0.7g(0.7㎎) | 1g(1㎎) | 1.3g(13㎎) | |||||||||||||
ポララミン | d-クロルフェニラミン | Sy0.04% | 1~4 | 0.375mL(0.15㎎) | 1.25mL~5mL(0.5㎎~2㎎) | 2.5mL~10mL(1㎎~4㎎) | 5mL~20mL(2㎎~8㎎) | ||||||||||||
DS0.2% | 0.075g(0.15㎎) | 0.25g~1g(0.5㎎~2㎎) | 0.5g~2g(1㎎~4mg) | 1g~4g(2㎎~8㎎) | |||||||||||||||
散1% | 0.015g(0.15㎎) | 0.05g~0.2g(0.5㎎~2㎎) | 0.1g~0.4g(1㎎~4mg) | 0.2g~0.8g(2㎎~8㎎) | |||||||||||||||
アリメジン | アリメマジン | Sy0.05% | 3~4 | 3mL~4mL(1.5㎎~2㎎) | 4.5mL~6mL(2.25㎎~3㎎) | 6mL~8mL(3㎎~4mg) | 9mL~12mL(4.5㎎~6㎎) | 10.5mL~14mL(5.25㎎~7㎎) | 15mL~20mL(7.5㎎~10㎎) | ||||||||||
ペリアクチン | シプロヘプタジン | Sy0.04% | 1~3 | 3mL~9mL(1.2㎎~3.6㎎) | 4mL~12mL(1.6mg~4.8mg) | 5mL~15mL(2㎎~6㎎) | 6.5mL~19.5mL(2.6㎎~7.8mg) | 10mL~30mL(4mg~12㎎) | |||||||||||
散1% | 0.12g~0.36g(1.2㎎~3.6㎎) | 0.16g~0.48g(1.6mg~4.8mg) | 0.2g~0.6g(2㎎~6㎎) | 0.26g~0.78g(2.6㎎~7.8mg) | 0.4g~1.2g(4mg~12㎎) | ||||||||||||||
セレスタミン配合 | d-クロルフェニラミン含有 | Sy | 1~4 | 5~20mL | 1.25mL~5mL(0.5㎎~2㎎) | 2.5mL~10mL(1㎎~4㎎) | 5mL~40mL | ||||||||||||
幼児用PL | プロメタジン含有 | 顆粒 | 4 | 4g | 8g | 12g |
ポララミン、アリメジン、ペリアクチン、セレスタミン配合は13歳以上の用量については記載がありません。
成人用量を参考として載せてます。
セレスタミンは年齢別の小児用量はなくメーカーDIに確認しました。
小児用量の考え方の一つとして、同じ成分であるd-クロルフェニラミンを含むポララミンの用量を参考にするとのことでしたので、ポララミンの用量に準じて作成し赤字で載せてます。
まとめ
第2世代抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬と比べて、小児用量の設定が不完全な薬がありましたね。
この一覧を使って体重別や年齢別で用量を確認するようにします。
用法については食後や眠前といった縛りがある薬はありませんでしたね。
今回作成した一覧の中で赤下線部分は参考数値であるため、疑義照会で使用する際はご注意ください。
今回の記事が日々の服薬指導や薬の理解のお役に立てばうれしいです🤗
解釈の誤りやご指摘がありましたらお問い合わせフォームよりコメントいただければ幸いです🤗
参考資料:《各医薬品の添付文書・インタビューフォーム》